水五則 黒田官兵衛の教え農業に通ず

隣の集落の公民館にかけてあった額書。

農村集落で水の話だから、田んぼに水を引く際のルールが書かれていると思って読んでみると違った。

まさに人生訓。

ググってみたら戦国時代の名将黒田官兵衛の教えらしい(本当のところは分からなく中国の古典とも江戸時代とも昭和ともいわれているらしく水五訓とも)。

「兵の流れは川の如し」by横山光輝三国志しか分からん俺としては勉強になります。

特に「清濁併わせ容るる量あるは水なり」なんて小さい頃から見ていたら大人になってから影響してスケールの大きな人になりそう。

ここの集落の人、皆がそうじゃないけど当てはまるスケールの大きい人がいるきがするなー。

小さい頃からこれを見て育てば、米づくりやだだちゃ豆づくり、色んなとこに影響したのかな〜。

水五則の額書

水五則

第2の人生に贈る言葉 いい肥料になれよ

在来作物のだだちゃ豆は自家採取が基本。
種は売っていないので自ら採るしかない。
毎夏、収穫作業と並行して種を収穫し、乾燥・調整・選別し翌春に種をまく。
冬の選別作業の際に「あなたは不合格」と我が家の女性陣に認定された種たちは春を待たずに第2の人生を歩むことになる。
よそのうちではゴミ袋に入れられ燃やすごみになる場合が多いそうだが我が家での第2の人生ではお米の肥料になってもらう。
大豆と違って乾燥してから種子にするわけじゃないので肥料の成分としては使うのが難しいけど米作りに役立ってもらっている。
決して美味しい米づくりにはだだちゃ豆の種が欠かせないとかじゃないけどただ捨てられるわけではなく何かの役に立つのはいいなんじゃないかな。

田んぼにまかれて肥料になるだだちゃ豆の種
田んぼにまかれただだちゃ豆の種

春の忙しさを満喫 種まきコラボ

稲の種まきも終了。

終わればすぐに枝豆の種まきに移行。

気の早い家族は空いたスペースに枝豆の種まき道具を準備。

「気が早すぎる!」とツッコみたいところだが春の繁忙期は時間が惜しい。

時間のやりくりも仕事のうち。

でも二つの種まきの機械が同時に準備されてるってのもプレッシャーなんだよな~。

そんなことも言ってられない春の忙しさ。

田んぼや畑の外仕事も本格化。

トマトの収穫ももうすぐだ。

忙しい春と充実の春を満喫しよう!

枝豆の種まき

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稲の種まき

お米の種まき

 

ハイジのベット 日本バージョン

稲上げ後に生まれる副産物の藁を畜産農家さんへ搬入しに。

牛小屋の空きスペースに稲わらを積み上げ。

藁の香りが充満してちょっといい香り。

見てるとアルプスの少女ハイジが乾草のベットで寝ていたのを思い出す。

ちょっとチクチクしそうだけどフカフカで、干したいい香りとお日様のにおいがしそう。

枝豆収穫後の茎や葉っぱは腐らせて堆肥にして終わりだけど稲刈り後の藁は第2、第3の人生を歩む。

コメを収穫した後の藁もたくさんの利用方法があり先人たちはよく考えていたもんだ。

自分も見習わないと。

農業は常に自然の脅威と隣り合わせ

農業は常に自然を相手にする仕事です。わかってはいてもあまりの自然の驚異に愕然とさせられることがあります。何の仕事でも自然と向かい合っていますが農業での自然の驚異をお伝えしたいと思います。またこのような出来事を忘れないためにも書き記しておきたいと思います。

平成23年6月の集中豪雨

大雨23年6月 だだちゃ豆畑が水浸しです。これでも少し引いた後です。一日だけでなく数日間雨がやまなかったのが被害に拍車をかけました。

大雨ごの排水路23年6月 1回目の大雨の後の大豆畑と隣を流れる排水路の様子です。排水しきれずオーバーフローして畑に水が入ってきました。

平成22年4月の季節外れの雪

この季節は例年なら乾燥注意穂が出てもいいはずなんですが雪が降りました。全国的に寒い春で5月下旬までこの寒さが続き作物の生育が心配されました。
春の雪 雪が降りトラクターと畑は真っ白になりました。

平成21年12月の大雪

近年は昔に戻ったかのように大雪がよく降ります。
ハウス倒壊 雪の重みでハウスが倒壊しました。

平成19年6月の豪雨による被害状況

梅雨時期に集中豪雨が降りました。ひどいところでは朝方に降った雨が夕方まで引かず、畑ではだだちゃ豆がほぼ全体水に浸かる状態になりました。そのうえ雨上がりに太陽が照りつけたまった水がお湯のようになり根っこが茹でられる状態になりました。結果根っこが腐れ下の葉から徐々に枯れていきました。その後も雨が続き被害は拡大しました。鶴岡市でのだだちゃ豆作付け面積約840haの6分の1が被害にあったそうです。家のだだちゃ豆も被害にあいました。
大雨被害 根がやられ下の葉から徐々に枯れていきました。

冠水 ようやく水が引いていった畑です。

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平成19年4月の降雹被害状況

季節外れの雹が降り定植間近かのだだちゃ豆の苗がめちゃくちゃに傷つけられました。また畑に植えた枝豆の苗もぼろぼろになり本葉が落ちこのまま植えておいても収穫できないものになってしまいます。
雹 右側が降った雹です。左が分かりずらいんですが百円玉です。

雹被害 雹に傷つけられただだちゃ豆の苗です。葉っぱが枝部分から落ち一番大事な本葉が落とされてしまいました。

雹被害 雹被害 畑に植えたレタス(左)とキャベツ(右)の苗です。見るも無残な姿になりました。キャベツのほうがまだましな状態ですが葉っぱがもうチリヂリというかばらばらになりました。ちなみに黒いマルチ(保温用ビニール)も穴が開いているのが見えますがそれも雹によるものです。

平成16年の台風15号、16号による農作物への被害状況です。

 自然の脅威を目の前にすると人間の力なんて無力なんだとつくづく実感させられます。被害はだだちゃ豆、水稲、大豆などの販売作物から栗、キウイ、柿などの自家消費の果樹、さらにビニールハウスの破れ、ガラスハウスの破損多岐にわたりました。特に水稲の被害は甚大で庄内地方で何十億の被害だそうです。稲穂の白穂枯れと枝梗枯れ、風邪による擦れ、さらにはうちの近所ではないですが海に近いところでは塩害も起きたそうです。これにより収量はうちのところでコシヒカリで例年の半分くらいと予想されています。ちなみにこの潮風害は文献が残っている限りでは100年以上ぶりのことだそうです。16年は春先の大雨、梅雨末期の集中豪雨、異常な気温の上昇といろいろありましたこんなこともあったんだと忘れないように書き記しておこうと思います。

枝豆畑です。葉っぱが落ちて残っている葉っぱも風邪で擦れてしまったために入れが緑色から茶色になってしまいました。当然実の入りが悪くなったり莢にも傷がつくなどの被害が出ました。

水稲の白穂枯れです。中央の白くなってるのがそうです。台風の強風と、高温での急な乾燥により起きました。これはだいぶ経った後の写真ですが台風の2,3日後は田んぼが真っ白のところ(下の画像)もありました。

白穂枯れの圃場です。田んぼの色が黄金色ではなく白っぽくなっています。。白くなって見えるところが白穂枯れしたところです。そして白穂枯れにより籾の中に実が入りませんでしたので穂が立っています。実るほど頭を垂れる何とやらというのも今年に限っては例外です。

大豆の畑です。枝豆同様葉っぱが落ち擦れて茶色くなりました。草丈も伸びなくなりました。

エコファーマーとは?

 エコファーマーとは、平成11年7月に制定された「持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律(持続農業法)」第4条に基づき、「持続性の高い農業生産方式の導入に関する計画」を都道府県知事に提出して、当該導入計画が適当である旨の認定を受けた農業者(認定農業者)の愛称です。
 持続性の高い農業生産とはこの場合生産するための圃場(田畑)の土作りを重視することです。堆肥散布などによる土作りが重視されています。
 「エコファーマー」の「エコ」は、エコロジー(生態学)に由来しますが、「エコマーク」「エコビジネス」など環境にやさしいもの、配慮したものの象徴として広く親しまれている用語です。また仏教用語の「依怙(えこ)(神仏に依り頼むこと)」)になぞらえ、自然や環境との調和を拠り所とするとする「エコ」もこれに通じる、あるいはエコファーマーに環境を「えこひいき」してもらうなどの意味があるそうです。
 認定されたからといって終わりではなく認定されたあとからの生産がとても重要です。
松浦園芸では以下のような取り組みを行っています。

■有機質肥料や堆肥を中心に丈夫な作物を育てる土づくり
肥料は堆肥と有機質肥料がほとんどです。特に枝豆をはじめとするマメ科の植物は連作(同じで畑で同じものを作くること)することで障害を引き起こします。障害回避のためにも堆肥などの有機物の施用は必ず必要で。また有機物の施用により土の構造変化を導いたり、枝豆が必要とする土中に存在する地力窒素を補います。有機質の施用は微生物の発生も促し、特に根粒菌の着生を伸ばします。また連作を回避することや土壌の構造改善のために緑肥としてえん麦(麦の仲間)を収穫後に蒔き、数か月生育させたものを直接畑にすき込みます。緑肥のすき込みは他にも透水性の改善、病原菌、雑草の抑制、土中に残った窒素による地下水汚染も防ぐ効果があります。
■循環と低環境負荷を考えた自然にやさしい農産物づくり
 農業には莢を収穫した後の枝や茎などたくさんの残渣と呼ばれるものが発生します。これは畑や田んぼにとってとても大切な肥料、たんぱく源、土壌改良剤になります。だだちゃ豆の残渣はきれい残らず畑に戻します。ただ戻すのではなく時間をかけて腐らせてから戻します。そうすることで窒素分の少ない土壌改良剤になります。また田んぼに出荷できなかった大豆をそのまま散布し肥料として使っています。そうすることで化学肥料を抑えることにもつながっています。

 収穫後すぐの枝豆の残渣  収穫1年後の残渣です 収穫後約1年半後の残渣です   収穫後すぐの残渣です  収穫後1年後の残渣です  収穫後約1年半後の残渣です

また畑には積極的に緑肥の導入を図っています。えん麦という麦を収穫後播種し、2~3カ月間生育させ雪が降る前にそのまま畑にすき込みます。緑肥には畑へ以下の効果があります。
■緑肥の根が張ることで土を軟らかくし水はけがよくなります
■土壌に存在する病原菌や有害虫を抑制し、また有用微生物の増加効果があります
■雑草の生育を抑制します
■土壌中に残った作物に使われなかった養分(硝酸態窒素など)を吸収することで地下水に流亡させず汚染を防ぎます。
収穫後に麦を蒔きました 収穫後麦を播種し約1ヵ月半経った畑の様子です

松浦園芸では園主父「敏」の名前で認定を受けています。
エコファーマー認定マーク山形県認定エコファーマー
              
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米づくりに浄化槽用エアーポンプは必要か

ホームセンターで買い物中、数年探し求めてたものに出会った。

稲の種まき前に種籾を水に漬ける際、必要な酸素を送り込むのに何かいいものがないか探っていたところようやくたどり着いた。

ホントに効果あるのかと悩む。

値段も決して安くはない。

苗作りは米作りの基本。

苗半作って言葉もあるくらいだ。

あとは自分を信じて行動あるのみ。

準備あれば憂いなし 乾いた田んぼへの第一歩

乾田馬起。読んで字のごとし乾いた田んぼを馬で耕す。

まだトラクターもなく田んぼには馬が必要でどのうちにも馬がいた時代の四文字熟語。

さすがに馬で耕すことはないけど乾田は今でも共通。

春先にいい仕事をスムーズにするには乾いた、乾きやすい田んぼが最高!

秋のうちに春を見据えて作業を怠りなく進めておきたいもんだ。

きれいな溝が掘れて雨が降った後にドドッと水が排水されるのを見ると気持ちいい。

春先、雨が降ってもこれで安心かな。

 

秋に田んぼに掘った溝

田んぼに溝掘り



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